「僕たち、Aぇ! group、」
「「「「「 CDデビューします!!!!! 」」」」」
2024年3月16日。
50,000人の観客に囲まれた京セラドームのド真ん中で、Aぇ! groupはCDデビューを発表した。
ここ1年のAぇ! groupは怒涛だったと思う。
毎年恒例のあけおめに参加しなかった。全国ツアーが開催された。4年前はほぼ埋もれていた東西Jr.のドーム公演でメインを張った。ライブがパッタリ無くなった。違和感を感じるほど表紙に載った。ジャニーズ事務所が消えた。仕事がなくなったとメンバーが嘆いた。今までデビューを控えたグループしか呼ばれてきていないananAWARDに選出された。主演ドラマが決まった。主題歌が決まった。念願のフェスに呼ばれた。
2019年の結成当初は想像もしなかった未来。
今までAぇ! groupにはずっとデビューしてほしいと思っていたけれど、あまりに群雄割拠なJr.内の現状に「次は絶対にAぇ! groupだ!」と自信を持って言うことができていなかった。
そんな私でも“これは次なのかもしれない”と疑うくらいの大活躍だったとおもう。
2023年12月30日。
大晴がいなくなった。
Aぇ! groupが、急に5人になった。
数日前から「体調不良」と報されていたこと、生放送の出演が続々とキャンセルされていたこと、すべての辻褄が合って。
涙は出なかった。あまりにも現実味がなさすぎて。
喪中のような年の瀬を過ごし、めでたくもない新年を迎える。1ミリも納得してないし理解もしていないのに、年始早々“Aぇ! groupが5人でロケをしている”という遭遇情報が出ていたのがあまりにもキツかった。
2024年のAぇヤンタン最初の放送で『ココロ空モヨウ』が流れて大泣きをして。
その日をきっかけに1週間くらい毎日泣き続けた。
ちなみに年末に公開された5人のFC動画はまだ見られていない。多分今後一生見ないと思う。
運命とは残酷で、そこからのAぇ! groupは堰を切ったように怒涛のスパートをかけ始める。
5年前の単独舞台をリバイバルさせ配信。そこでデビュー前のJr.としては異例の京セラドーム公演の発表。その時点で開催日は約4週間後に迫っていた。
「事務所のゴタゴタがなければ、去年の夏にこの流れが起きていれば、Aぇ! groupは6人でデビューできたんじゃないか」と何度考えただろう。
まあ今更そんなこと言っても何も変わらないのだけれど。
で、ふりだしにもどる。
正直、地獄のような年末年始を過ごした私は正門くんの「僕たちの口からみなさんにお伝えしたいことがあります」という言葉を聞いて「大晴の話かな〜」と思っていた。
後日この話をしたらみんなに信じられないと言われたけれど。
いや、そうなんよ
誰がどう考えてもデビュー発表の流れなんだけど
だけどもう“希望”とか“期待”なんて持つだけ無駄だと思ってしまって、
ただ、横一列に並んだ5人が神妙な面持ちで画面に映し出された時、会場がざわついてから物音ひとつしないくらいに静まり返った時、やっと状況を理解した。
「僕たち、Aぇ! group、」
「「「「「 CDデビューします!!!!! 」」」」」
京セラドームが割れるほどの歓声とステージに舞う金の紙吹雪、抱き合うメンバーと涙を流すファン。
結成から見届けてきた大好きなグループのデビューが、決まった。
その瞬間、走馬灯のように今までの思い出がぶわっと脳内を流れていった。
Aぇ! groupが出来た。
滝沢歌舞伎の新橋公演に出演しないことが決まっていた正門くんの名前がそこにあって、これは夢なんじゃないかと何度もページを開き直したのを覚えている。
夢じゃなかった。アイドルを辞めないでくれた。
大学1年生だった私は研修でなぜかタイにいて、しかも2/18が出発日だった。タイのホテルで泣いた。
Aぇ! groupにとっての5年間は決して順風満帆ではなかったおもう。
前を走るなにわ男子の背中はとてつもなく大きく、そしてとてつもなく遠くにあった。
チケットが売れ残ったことも、見せ場すら与えてもらえない特番も、レギュラーが日の目を浴びず終わっていったこともあった。
松竹座での初座長公演もサマパラもコロナウイルスの魔の手によって中止になり、叶うことはなかった。
でも、悲しいことばかりだったわけじゃない。
Aぇ! groupにとって初めての単独公演。大きく掲げられた大好きな人の看板が夢みたいだった。
初めてのツアー、セトリの選曲が最高すぎて一生着いていく!!!!!!と思った。
自担の正門くんがソロコンをした。
人生で一番キラキラ輝いた1ヶ月間だった。
HEPFIVEのキャンペーンキャラクターに選ばれて、人生で初めて「買い物をしに」大阪に行った。
イナズマロックフェスで幸せそうに客席を眺めるAぇ! groupを見て涙を流した。
コロナ禍に動画コンテンツを持て余すことなく使って毎日毎日新しいものを届けてくれたり、合同イベントではいろんな一面を見せてくれたり。
過去を振り返ると楽しいことばかり浮かんできて、ああ、Aぇ! groupにはいろんな幸せをもらって、たくさん笑わせてもらっていたんだなあと思う。
Aぇ! groupのファンミーティング2日目、最後の挨拶で晶哉ちゃんは「この人たちとなら、辛いことがあっても『うわ、最悪や〜!』って笑っていられる気がします」と言った。
きっとこれからもそうだと思う。
キツくて、苦しくて、心が折れそうになっても 、Aぇ! groupの作るものでAぇ! groupとファンがゲラゲラ笑ってみんなでなんやかんや楽しくやっていけるんだと思う。
今日、2024年5月15日。
Aぇ! groupはついにCDデビューする。
彼らにとってはここが通過点であり、出発点。
5人のAぇ! groupが出来るだけ長く、遠く、高くまで続きますように。
君の夢は、時を超えて。LEAP HIGH!!!!!